
- ワンマン社長への対応。
- 最終的にはどうするべきか。
つらい毎日を送っている方に、ワンマン社長を解説するとともに、今後どうするべきか私の経験を元に対策法をお伝えします。
ワンマン社長の特徴と対策
ワンマン社長の特徴と心理状態
人前で怒鳴るなど、パワハラを行う。 | 人前で怒鳴る(怒る)事により、自分の存在(地位)を知らしめています。 歯向かってきたらどうなるかを周りに見せる事で、自分の偉大さをアピールしています。 |
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気分によって、言っている事が変わる。 | ワンマン社長は、言っている事がコロコロ変わっている事にそもそも気付いていません。 気分により意見を変える事があったとしても、ワンマン社長にとって言うことについてこない従業員はは必要ないと思っている為、相手に合わせる事はしません。 |
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労働基準法を守らない。守らなくても大丈夫だと思っている。 | 自分がルールだと思っているワンマン社長にとっては、労働基準法なんて守る気はありません。 監督署から是正が入るまで気づく事はないでしょう。 |
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社員の意見を聞かない。聞いているフリをする。 | ワンマン社長は、自分が社員の事一番考えていると思っています。 そのため、社員の事は自分がよく分かっていると決めつけている為、意見を聞いているフリをして、自分の意見を貫き通します。 |
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自分が正しい。賢いと思っている。 | ワンマン社長は、自分に自信を持っています。そのため、どんな事も自分が正しいと考えます。反対の意見を言われたりすると、社長批判と捉えパワハラの標的になってしまいます。 | |
すべて把握していたい。 | ワンマン社長は、自分が知らない事があると許せません。仕事の内容も、従業員の悩みもすべて知っていたいのです。 ワンマン社長は、自分なら従業員の悩みも解決できると思っています。 社長が知らないことが発覚すれば報連相ができていないと必要以上に攻め立て、その原因が社長本人にあるとは微塵も思っていません。 |
ワンマン社長への対応
ワンマン社長は、自分がパワハラをしていると気づいていません。
誰がみても社内いじめのようなパワハラであったとしても、本人はパワハラとは思っていないのです。
ワンマン社長はパワハラのように強く指示をしないと、会社の士気は保てない。従業員はいう事を聞かないと思い込んでいます。
対応①「徹底して、社長の意見を尊重する。」 | ワンマン社長は、自分の意見に自信を持っています。そのため、自分の意見と同じ従業員を必要とします。 ワンマン社長にとって、いかに自分に忠実な社員なのかが重要なのです。 社長のことを慕っているというアピールをし続ける事が必要になります。 |
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対応②「先回りして動く」 | ワンマン社長は、自分のルールを持っています。 ワガママな部分も多く、そんな自分を理解しわかってくれる従業員を好みます。 社長からの指示の前に行動したり、社長が喜びそうなツボをおさえて仕事をしたりすると評価されます。 面倒かもしれませんが、社内で日々社長に接待をしていると考えれば楽になります。 |
ワンマン社長のパワハラの定義と種類。
社長や上司にパワハラをしているつもりはなくても、受けている側が精神的又は身体的に苦痛を与えられたと思えば、それはパワハラになります。
パワハラの定義とは
厚生労働省で、以下のように定められています。
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的、身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為。
パワーハラスメントの定義について – 厚生労働省
パワハラを受けたと感じた場合は、実際に受けている可能性があります。
周囲に相談しても、大袈裟とか、仕事だからそれくらい当たり前と言わる事が多いと思いますが、実際に受ける方は敏感に感じ取ります。
苦痛と感じたら、それはパワハラなのです。
パワハラの種類
身体的な攻撃 | 暴力や傷害の事です。仕事でミスをしたら頭を殴られる。物を投げられる。 | |
精神的な攻撃 | 言葉の暴力です。醜い暴言などで精神的侵害はパワハラの典型例です。 身体的な攻撃と違い、証拠となるものがありません。そのため、証明するのが難しいです。 |
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人間関係からの切り離し | 無視や仲間外れなどを指します。 ワンマン社長は、誰かを落として誰かを上げるというやり方を取る人が多いです。 そのため、ターゲットを決めて仲間外れにするなど、陰湿なパワハラです。 |
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過大な要求 | 明らかに達成できないようなノルマを与え、追い込む場合はこのパワハラに該当します。 達成できない場合は、人前で怒鳴ったり、必要以上に追い詰めたりします。だんだん、麻痺してきて従業員自身が悪いと錯覚してきます。 一種の洗脳に近いです。 |
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過小な要求 | 毎日単調な仕事ばかりを課すものです。 毎日ひたすらシュレッダーをかけさせたり、毎日会社の庭の草むしりをさせたり、 精神的に追い込んでいくパワハラです。 |
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個の侵害 | セクハラと近いですが、プライベートに踏み込んで侵害するパワハラです。 パワハラをしている本人は、コミュニケーションだと勘違いしているパターンが多いです。 |
パワハラを受け続けるとどうなるか
身体的・精神的に追い詰められていき逃げる事もできなくなります。
毎日罵倒されパワハラを受け続ける事で、自分自身が悪いからこの状況になっていると思い込みます。
パワハラを習慣としている人は、そうなることがわかっていてやっている人もいます。
そのうち、うつ病を発症し仕事ができる状況ではなくなります。
そうなる前に、異常だとわかった時点で対策をしなければなりません。
ワンマン社長の会社を退職するときに気を付けること。
退職をする際に一番気をつけて欲しい事、それは「パワハラ社長を逆なでしないこと」です。
退職意思
退職をすると伝えた際に一番怖いのが、退職日までの数週間です。
民法では、労働者は原則として「2週間前」に退職の意思を告げる事により、退職することが認められています。退職理由はどんな理由だったとしても、関係ありません。
しかし、会社によっては1カ月前までに伝えなければならないとある場合もあります。
民法が優先されるため2週間前までに伝えれば問題ありませんが、その2週間が地獄になる可能性があります。
できるだけ会社のルールに従って退職意思を伝えましょう。
辞める理由
ワンマン社長にとって「会社への不満=社長への不満」なのです。
会社への不満を退職理由として伝えてしまった場合、一瞬にして地獄の始まりです。
必要以上に問い詰められ、逃げる事は出来なくなります。
退職する際は、家族の介護など自分ではどうする事も出来ない理由や、ジョブチェンジなど明らかに転職しないと叶わない前向きな理由にする必要があります。
辞める理由として、社長は全く関係ないと思わせる事が重要です。
その先
退職の意思を伝えてもなかなか辞めさせてもらえない状況になる可能性があります。
強制在職は、問題になっています。
そのため、すでに次の転職先が決まっており入社日も決定していれば引き止める事は出来ません。
退職意思を伝える前にしっかりと転職活動を始め、転職先が決定してから退職意思を伝えるようにしましょう。
転職活動は誰にも気づかれない方法でやりましょう。転職先との調整を担当者がやってくれます。
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社長のパワハラ対策は最終的にはどうするべきか。
ワンマン社長のパワハラは、解消されることはありません。
従業員が一丸となって声を上げようが、可愛がっていた従業員が泣きながらやめようが一切関係ありません。
一切記憶から消去され、頑張っていた成果もすべてなかった事にされます。
社長に意見しようものなら「批判」と称されパワハラが加速していきます。
最終的には「耐える」か「退職するか」の二択しかありません。
耐えたところで限界はきます。
知らないうちに精神的ダメージが蓄積され「うつ病」を発症するかもしれません。
ワンマン社長による異常な経営実態だと、正常な判断ができるうちに転職する事をお勧めします。
ワンマン社長の会社にいて最終的にメリットがデメリットを上回る事はないでしょう。
まとめ
- 正しいことのために、自分の身は自分で守りましょう。
- 受けている側が精神的又は身体的に苦痛を与えられたと思えば、それはパワハラです。
- 異常だとわかった時点で対策をしましょう。
- 民法はあなたの味方です。人権が尊重されます。
- 転職活動は誰にも気づかれない方法でやりましょう。
パワハラに耐えてもその先に何も得るものはありません。
耐える事は頑張ることは違います。耐えたからといって、忍耐力がつく訳でもありません。
心と身体をすり減らして仕事をしても、自分の成長はないと考えてください。
その時間と労力を他の事に使ったら、無限大の可能性につながります。
世の中には、一定数ワンマン社長(パワハラ社長)と呼ばれる人がいます。
実際、企業し事業を行っているので行動力があるのは事実です。
しかし、労働者の人権が尊重される現代の日本で、この働き方はあり得ません。
自分を犠牲にしてまでワンマン社長に尽くす必要はありません。
自分を大切にして、これからどんなことしたいのかもう一度考えてみてください。
